古くて新しい、もしくはバリバリに新しいCDのページ その50

ティントナーのブルックナー1題、パレーのシャブリエ1題、
ホーレンシュタインのマーラー1題、アンダ/シューリヒトのブラームス1題。



 この「バリバリ」も50回を迎えてしまった。最初はなにげなく1ヶ月に数枚程度と考えていたのだが、いつの間にか毎週更新をしていて、気が付いたら自分でも収拾がつかないほど、脈略無くいろいろなCDを取り上げた。
 多少、無理しているなと反省している部分もあるので、この夏あたりホームページの形式を変えるかも知れない。大幅な設計変更はしないつもりだが、すでにバックグラウンドで改訂作業を始めた。
 ただ、7月中旬まで本業での出張が続くため、今のまま更新をしながらご覧いただこうと思う。「ほんまかいなの名曲インデックス」、クナページ、テンシュテットページもほったらかしなので、かなり手を入れるつもり。

 で、今回取り上げるのは、ティントナーがNAXOSに録音を始める前のブルックナー交響曲第6番1題、パレーのシャブリエ1題、ホーレンシュタインのマーラー1題、アンダ/シューリヒトのブラームス1題。


DS1005-2 ブルックナー
交響曲第6番イ長調

ゲオルグ・ティントナー指揮
ボフスラフ・マルティヌー・フィルハーモニー
(rec.1992/9/2-5)
DEUTSCH SCHALLPLATTEN/DS1005-2(輸)

 このCDはCD屋の棚で偶然見つけた。NAXOSは廉価だが、DEUTSCH SCHALLPLATTENのこれはフルプライスだ。ティントナーによるNAXOSのブルックナー交響曲第6番は、同曲のファースト・チョイスとしても通用する立派な録音だったが、NAXOS盤の3年前に録音された、このマルティヌーの名前を冠されたオーケストラによる演奏も、なかなか優れた業績だと思う。ボフスラフ・マルティヌー・フィルハーモニーは1946年の創設とあるから、そんなに新しいオーケストラではない。CDリリース量が少ないと言う理由もあるが、同じチェコのチェコpo.のような第1級の実力は残念ながら望めない。
 しかし、ここで展開される音楽は、やはりなかなかシミジミと滲み入ってくる。NAXOS盤と比較して、多少シミジミ感は後退して、推進力では勝っているかなとも感じるが、第2楽章の寂寥感はなかなかのものだ。
 一般には、NAXOS盤が演奏も優れているし値段も安いしで充分な気もするが、ティントナーに関心がある方やブルックナーマニアマニアにはお薦めしたい。
 もしかすると、この録音からNAXOSはブルックナー交響曲全集でのティントナーの起用を決めたのかも知れない。

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434 303-2 シャブリエ
  1. 狂詩曲「スペイン」
  2. 田園組曲
  3. ポーランドの祭り−歌劇「いやいやながらの王様」
  4. 歌劇「グヴァンドリーヌ」序曲
  5. スラヴ舞曲−歌劇「いやいやながらの王様」
  6. 楽しい行進曲
  7. 気まぐれなブーレ
  8. ショーソン
    組曲へ長調 op.33
ポール・パレー指揮
デトロイト交響楽団
(rec.1957〜1960)
MERCURY/434 303-2(輸)

 ミュンシュはRCAからの復刻や、ディスク・モンテーニュの復刻で復活を果たし始めているが、もう一方の雄、パレーもかなりの復刻が出ている。パレーでは小生最近購入したものでは、ワーグナーの管弦楽曲集やメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」がある。
 ワーグナーに関しては、ミュンシュもRCA盤で復刻され、ミュンシュ、パレー両方聞いたが、両者とも軽めのワーグナーで、普段クナの重いワーグナーを聞いている耳には、面白いことは面白かったが、イマイチの感は拭えなかった。
 今回取り上げるシャブリエは、小生「狂詩曲スペイン」くらいしか知らず、同曲ではEMIのカラヤン盤や、LONDONのアンセルメ盤、ERMITAGEのバルビローリ盤がお気に入りだが、このパレーの演奏に接して「なるほど、これが本物!」という気持ちにさせられた。
 目のくらむ色彩感、リズム感、テンポ・ルパートなどどれを取っても「狂詩曲スペイン」のファースト・チョイスだろう。
 その他での「田園組曲」の、メロディの分かりやすさ、明るいのどかな雰囲気はなかなか好きだ。2曲目「村の祭り」のテーマは、どこかマーラー交響曲第9番第2楽章に似ている。
 歌劇「いやいやながらの王様」から「ポーランドの祭り」と「スラヴ舞曲」が収録されているが、「ポーランドの祭り」冒頭だけは「スター・ウォーズ」の「帝国のマーチ」冒頭にそっくり(^ ^ ;。スーパーイントロクイズで出題されれば間違えそう。「ポーランドの祭り」は、全体的にはなかなか楽しいワルツ。
 まあ、全体的にあまり深刻になって聞く音楽ではないが、シャブリエの音楽の色彩感や楽しさに触れるには、正に好適なアルバムだと思う。

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CD-235 マーラー
  1. 交響曲第9番ニ長調
  2. 亡き子をしのぶ歌
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮
  1. ロンドン交響楽団
    (rec.1966 LIVE)
  2. マリアン・アンダーソン(contralto)
    フランス国立放送管弦楽団
    (rec.1956 LIVE)
MUSIC&ARTS/CD-235(2CD's)
 ホーレンシュタインのマーラー交響曲第9番は以前同じM&Aから出ているアメリカ交響楽団との演奏をご紹介したことがあるが、何ともはや情けない演奏だった。あれはホーレンシュタインの責任ではなく、オケの責任だと思うが、今回ようやくまともな(?)演奏が聴けた。
 これは、第1楽章や第4楽章など粘りまくる、凄絶な表現の演奏。第1楽章のテーマなど不思議なアゴーギグに驚かされるが、冒頭チェロの開始などお経のように聞こえる。
 随所にホーレンシュタイン節が聞けて、ファンは嬉しくなってしまう。第2楽章、第3楽章などやはりテンポは遅めだが、確信に充ちた音楽が聞ける。多少金管が不調の箇所もあるが(音になっていない箇所や、1小節早い飛び出し、吹き間違いなどなど)それが基で爆裂演奏にはならない。第3楽章など「エっ?」というフレージングやアゴーギグが頻発するが、これがホーレンシュタインのやりたかった仕掛けなのかと、納得できる。
 聞き所はやはり第4楽章。この粘りは凄い!冒頭から、音楽のうねりの中に溶解してしまうような演奏。この第4楽章で、遅めの粘りのある演奏がお好きな方には、必聴の演奏。なんせ28分も延々と続くのだ。小生、早目の第4楽章が好きだが、これはこれで有無を言わせない説得力がある。
 マーラーの「永遠への希求」と、生との惜別の「どうしようもない悲しさ」が切実な形で音化されている。テンシュテットの「祈り」に充ちた表現とは少し異なるが、「感じる」演奏の筆頭だろう。
 ただこのCD、あまり音は良くないしモノラルだ。演奏された年代を考えれば残念な気もするが、ホーレンシュタイン入魂のマーラーが聞けると言うことで感謝しようか。

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CCD-3000 ブラームス
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 op.83

ゲザ・アンダ(p)
カール・シューリヒト指揮
シュトットガルト放送交響楽団
(rec.1954.10 LIVE)
Couplet/CCD-3000(輸)

 前回ご紹介したsardnaと同じような作りのCD−R。新しいプライベート・レーベルの登場かな。購入しなかったが、他にチェリビダッケなんてのも出ていた。
 で、このCDモノラルながら音が抜群にいい。録音年代を考えれば、信じられないクオリティの高さだ。
 演奏に関しては、小生元々ブラームスの同曲をあまり聞く方ではないので、演奏の詳細を云々することはできない。しかし、バックハウスとベームによる同曲の録音と比較して、雄大なスケール感や、バックハウスのような重々しいブラームストーンには乏しいものの、間然とすることなく、落ち着いて聞いていられる。ピアノ、管弦楽とも非常に優れた録音だと思う。第3楽章で木管とピアノのチューニングが少しずれているような気もするが。
 ジャケットに"World Premier Live Recording"と記載されているので、シューリヒトの遺産の中では、隠れていたものかも知れない。
 お二人のシューリヒト・ホームページを覗いてきたが、どちらもすでに所有され、ディスコグラフィが更新されていたのは、さすがと言うべきか。

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